MolDesk Basic version 1.0.2.0 リリース

◆ 他の計算サーバで計算するための、Export機能を改良しました。

 「File」-「Export」で、作業中の系をzipファイルの形でまとめて外部出力するときに、ツリー表示の分子名と同じファイル名で、個別分子のPDB、Mol2ファイルを出力するようにしました。

ツリー表示 PDB出力ファイル名 Mol2出力ファイル名
pro1 pro1.pdb  なし
lig2 lig2.pdb lig2.mol2

(以前は、inp0.pdb  inp1.pdb  inp1.mol2 と、内部ファイル名で出力されていました。)

 「File」-「Export TPL」 メニューの追加
メニューを追加して、系のTPLファイルを出力できるようにしました。
「Global minimize」「Global dynamics」実行時は、3D表示している全分子の情報を含んだTPLファイルを出力します。
「Dock」コマンド実行時は、受容体だけのTPLファイルを出力します。
このファイルは、他の計算サーバで計算するときに使えます。

 「File」-「Export PDB」 メニューの機能追加
これまで、3D表示している系の、全分子を含んだPDBファイルを出力しましたが、「Dock」コマンド実行時は、受容体だけのPDBファイルを出力するように変更しました。他の計算サーバで、ドッキング計算をするための改良です。

 リスト表示で、「Export Single PDB」「Export Single Mol2」メニューの追加
リスト表示の分子を選択して、右クリックしたときに表示するメニュー項目に、「Export Single PDB」「Export Single Mol2」の2つを追加しました。
その分子単独のPDBファイル、Mol2ファイルを出力します。

◆ 計算機能の改良

 「Simple」で全自動計算をするときに、化合物の電荷計算のデフォルトを、Gasteiger法から、MOPAC7 AM1に変更しました。 MOPAC7 AM1で計算できない場合は、自動的にGasteiger法で電荷計算します。

 「Simple」で全自動計算するときや「Solvate」で、水溶媒を付加するときに、デフォルトで、生理食塩水、かつ、全電荷を0にしてイオン付加する設定にしました。

 「Add Hydrogens」で、化合物にH原子を付加するときの分子の種類を拡張しました。

◆バグ修正

 MD計算を連続的に異なるアンサンブルで多数回実行したときや、「Global dynamics」でMD計算をした後に、「Global minimize」でエネルギー極小計算を行った後に、再び「Global Dynamics」でMD計算を行ったときに、直方体(周期的)や球(Cap)の境界条件が引き継がれないケースがあったのを修正しました。

 「Global dynamics」「Global minimize」で、複数のタンパク質のある系で、2番目以降のタンパク質の位置拘束を指定したときに、計算できないバグを修正しました。